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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

天皇陛下の検査報道で注目 前立腺がん「PSA」と「MRI」の位置づけ

公開日: 更新日:

 天皇陛下が前立腺を調べるためMRI検査を受けたところ、前立腺肥大でした。宮内庁は「特に懸念される所見はない」としていますが、月内に組織検査を受けるそうです。半年に1回ほど血液検査でPSAをチェック。その数値がやや高く、MRI検査に進んだということです。

 さて、PSA検査やMRI検査については、どう考えればいいのでしょうか。その先にある重要な生検も含めて、一般論として紹介します。

 PSAは、前立腺の細胞が分泌するタンパク質で、多くは精液に、血液にも微量に含まれているため、血液検査で簡単に調べられます。健康診断や人間ドック、かかりつけ医の検査でも行われていて、中高年男性にはおなじみでしょう。

 その基準値は4ナノグラム/ミリリットルで、4以上で「PSA値が高い」と判断します。数値が高くなるほど、前立腺がんの発見率が上昇し、10で3割ほどが、20~30で5割前後が前立腺がんといわれます。

 つまり、これくらいの高値でも、かなりの確率で前立腺がん以外の病気が含まれているわけで、PSAは前立腺がんの診断になりません。がん以外は、前立腺肥大や前立腺炎などです。

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