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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

病気を媒介するマダニは体重の100倍の血を吸う吸血性のダニ

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 それだけなく、より効率よく食事ができるように、口下片の先端に小さな(しかしマダニにとっては十分大きな)血だまりを形成します。ただ、どうやって血だまりを作っているのか、詳細はいまだ解明されていません。

 一方、マダニの体内も消化器を中心に全身フル稼働の状態になります。マダニが吸い取る血の量は、体重の約100倍と言われています。それを猛烈なスピードで消化吸収しつつ、自分の体も作っていきます。吸血前には小さかったマダニが、吸血後には驚くほど大きくなっていたという話をよく聞きます。わずか数日の間に一気に成長してしまうのです。その不思議についても、まだよく分かっていません。

 とはいえ吸血と急激な成長に、少なくとも数十種類の物質や酵素を使い分けているのはほぼ確実で、そのため研究者の間では「自然界の薬理学者」と呼ばれているほどです。実際、新しい医薬品のヒントを求めて世界中の製薬メーカーが、マダニの研究を行っています。

■好んで下半身に寄生するカサゴキララマダニ

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