著者のコラム一覧
葉山惟大日本大学医学部付属板橋病院皮膚科病棟医長/皮膚科専門医

アトピー性皮膚炎<上>塗り薬は「やめ時」が肝心

公開日: 更新日:

 アトピー性皮膚炎は皮膚の細胞が炎症を起こし、かゆみを引き起こす疾患です。汗をかきやすいところに出やすく、悪化すると首や顔など目立つところにも表れてきます。軽度から重度まで症状や程度もさまざまですが、重症化すると、社会生活や学校生活にも影響し、生活の質(QOL)を大きく左右します。

 遺伝や環境要因などさまざまな要因が考えられ、多くの因子が関わる、意外に複雑な病気です。

 皮膚のバリアー機能が低下したところにストレスやアレルゲンの侵入などにより、皮膚の炎症を起こすサイトカインが活性化されてかゆみが起こると考えられています。

 アトピー性皮膚炎に関しては、治療薬やその使用期間など、いろいろな誤解がまだまだ多く存在しています。

 長い間、アトピー性皮膚炎はステロイド系の飲み薬や塗り薬で症状を抑える治療法が主流でしたが、根本的な治療には至っていませんでした。しかし、病態の解明に伴いアトピー性皮膚炎の治療法は大きく変わり、効果的な治療薬が次々と開発され、治療は目覚ましい進歩を遂げています。現在も海外でアトピー治療薬の治験が90種類ほど行われています。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」