眼科編(13)片目が突然、見えなく… 「一過性黒内障」は脳梗塞の前兆

公開日: 更新日:

 片方の目が突然見えなくなった。しかし、しばらくしたら元に戻った。年のせいで立ちくらみでもしたのだろうが見えるようになったので問題ない──。多くの人はそう思うかもしれない。だが、その症状の裏には重大病が潜んでいる可能性がある。自由が丘清澤眼科の清澤源弘院長に聞いた。

「眼科医はこうした症状を『一過性黒内障(アマユローシス・フューガクス)』と呼びます。目への血流が一時的に不足したために、片方または両方の目が一時的に見えなくなります。その主な原因は、頚動脈から枝分かれしている眼動脈に血栓が詰まるからです。左右にある眼動脈が同時に詰まることはまれで、症状は片方にだけ表れることが多い。症状が片目なら眼球に、両目なら後頭葉に問題があります」

 多くの場合、一過性黒内障は一過性脳虚血発作の症状の一部であり、脳卒中の重要な前兆だといわれている。

「一時的に目が見えなくなるのはたまたま眼動脈が詰まっただけで、脳動脈が詰まれば話すのが難しくなったり、顔の片側が垂れ下がったり、体の片側がまひしたりするなどの症状を示すこともあります。その原因は高血圧動脈硬化脂質異常症などにより血管の内側にコレステロール性の沈着が出来て、そこからコレステロールの破片や血栓が眼動脈や脳動脈を詰まらせるからです。前述の人以外に不整脈、喫煙歴、またはアルコール乱用の病歴がある人などが発症しやすいといわれています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景