小学校に上がるまでの栄養状態でその後の学力や知力が決まる 医療情報学教授が解説

公開日: 更新日:

 とはいえ身長が少し低いからといって、何が問題なのか。しかし以前から「東大生は、他大学の学生よりも平均身長が高い」といった噂がネットで流れており、いまでもときどき話題に上ることがある。その真偽は分からないが、身長とIQに正の相関があることは、世界的によく知られている。

■日本の親ガチャは「外れ」ばかりに?

 たとえば、2016年にイギリスで発表された論文では、低身長・高BMI(背が低く、太っている)の人は社会経済的地位が低く、とくに男性では身長が数センチ高くなると、専門性の高い職業に就ける確率が10%上がり、年収が1200ポンド以上高くなるとしている。同様の研究は多数あるし、大企業のCEOには背が高い人が多いといった記事もよく見かける。

 さまざまな理由が考えられているが、もっとも妥当とされているのは、幼少期の食事や栄養との関係だろう。

 脳がうまく発達するためには、良質のタンパク質やビタミン類、ミネラル類が欠かせない。私の知人の栄養学者は、小学校に上がるまでの栄養状態で、その後の学力や知力が決まってしまうと言っている。もちろん、脳に良い食事は体にも良いはずだから、身長も伸びやすいはずだ。結果として、身長とIQが相関しているのだろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず