アルコール性認知症はどのくらいお酒を飲んでいるとリスクがあるのか

公開日: 更新日:

 アルコール性の認知症は、大きく2つの原因が考えられます。

 一つは生活習慣病などの基礎疾患がありアルコールの大量摂取が加わり脳梗塞など脳血管性の障害によって、認知機能の低下を引き起こすケースです。脳に小さな梗塞が多発し、脳細胞にうまく酸素が行き渡らず、脳がダメージを受けてしまうことで起こります。

 もう一つは、アルコールの過剰摂取でビタミンB1不足に陥り、栄養障害などから起こるウェルニッケ脳症の後遺症による認知症です。

 症状は、自分がどこにいるか分からなくなったり、日時が理解できない見当識障害、記憶力の低下、学習能力の低下などがあります。治療は、ビタミンB1を点滴で摂取し、根本原因であるアルコールの摂取量を減らしたり、依存症の回復を行います。

 ウェルニッケ脳症の時点で発見できず、治療が遅れると「ウェルニッケ・コルサコフ症候群」の発症リスクが高まります。

 ウェルニッケ脳症の場合、急性期には脳の下部に出血がみられ、重度の記憶障害、眼振など眼球運動の異常、平衡感覚に影響を及ぼして歩くとふらふらすることもあります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ