お酒でトラブルの経験があるなら「減酒外来」を受診したい

公開日: 更新日:

 年末年始は飲み会の機会が増えた人も多いだろう。ただ、気を付けているはずなのに飲み過ぎて昨日の記憶がない、ひどい二日酔いで動けない経験がある人は、軽度のアルコール依存症の可能性が高い。近年、注目されているのが「減酒外来」だ。実際に外来診療を行っている「大石クリニック」院長の大石雅之氏に聞いた。

 40代の女性は、毎日お酒を飲む習慣があり、普段から夫や子供に「酒臭い」と指摘されていた。ある日、子供が所属する少年サッカークラブの打ち上げで泥酔して息子に恥ずかしい思いをさせてしまい、アルコール依存症かもしれないと減酒外来の受診を決意した。

 アルコール依存症は、長期にわたって飲酒習慣が続くことでアルコールに対して精神・身体依存を来す精神疾患だ。国内に約100万人いるとされるが、実際に医療機関で治療を受けているのはわずか8万人とされている。これまでアルコール依存症の治療は「断酒」を目標に重症者だけが対象とされていた。しかし2018年、日本アルコール関連問題学会によって発表された「新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン」では、軽度のアルコール依存症患者にも焦点が当てられ、断酒だけでなく「減酒」の治療目標が新たに加わった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」