最新研究「痩せ」は危ない(3)24時間動かないだけで「脂肪筋」がたまる

公開日: 更新日:

 順天堂大学大学院スポーツ医学・スポートロジーの田村好史教授(糖尿病専門医)は、「痩せと糖尿病」に関するいくつもの研究を行っている。2021年11月に発表したのは、「わずか24時間動かないだけで、インスリン抵抗性を招く脂肪筋(※1)が蓄積する」という研究結果だ。

肥満はインスリン抵抗性の原因になりますが、肥満がなくても活動量が少ないと短期間でインスリン抵抗性が生じます。それがなぜなのかを探るために、動物実験とヒトを対象とした研究を行いました」(田村教授=以下同)

 まずマウスの片脚をギプスで固定。2週間普通食、あるいは高脂肪食を摂取させた後、24時間不活動の状態にし、骨格筋のインスリン抵抗性と脂肪筋の量を調べた。

「すると24時間の不活動でもインスリン抵抗性が倍増。不活動に高脂肪食が加わると、インスリン抵抗性はさらに増しました。ただし、高脂肪食だけではインスリン感受性の有意な変化はありませんでした。脂肪筋はインスリン抵抗性と関連しており、不活動で倍増、不活動と高脂肪食でさらに増加しました」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々