痩せ薬「GLP-1受容体作動薬」はどう使うべきか…適応外使用が問題に

公開日: 更新日:

 年末年始の食べ過ぎで増えた体重が元に戻らない。しかも寒くて運動する気が起こらない。そうなると気になるのは「楽に痩せられる」といわれるあの薬──。

 それは「GLP-1受容体作動薬」だ。日本糖尿病学会専門医で三重・松本クリニック院長の松本和隆医師が言う。

「GLP-1受容体作動薬の働きに、脳の中枢に作用して食欲を抑制するというものがあります。さらに、投与すると胃の蠕動運動がゆっくりとなるため少量の食事でも満腹感を得られ、空腹を感じにくくなる。結果、無理せず食べる量が減り、体重減少へとつながります」

 それゆえに「GLP-1ダイエット」「医療ダイエット」とうたいGLP-1受容体作動薬を自由診療でダイエットに用いる医療機関が少なくない。個人輸入で「痩せ薬」として販売する人もいる。しかし、これが非常に問題視されている。

「最大の理由は、世界的な品不足を招いていること。GLP-1受容体作動薬を本当に必要としている患者さんにわたりづらくなっています」(松本和隆医師=以下同)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い