世界に先駆けて日本で発売された ミトコンドリアに作用する糖尿病新薬の評判

公開日: 更新日:

 検査値を下げられても、その先の病気の発症を抑えられるかはわからない。かつてはそんな薬がたくさんあった。しかし、いまは最終目標を達成しない薬は評価されない。糖尿病動脈硬化の進行を促し、将来的に心筋梗塞などの心臓病のリスクを高めることがわかっている。そのため、最近発売される糖尿病新薬は単に血糖値を抑えるだけでなく、心臓病の予防効果に関するエビデンスの有無が重要になりつつある。そこで気になるのが、世界に先駆けて日本で製造販売が承認された、2型糖尿病の飲み薬「イメグリミン」(商品名:ツイミーグ)だ。今年6月で承認から丸3年を迎えるが、臨床現場での評価はどうなのか? 糖尿病専門医である「しんクリニック」(東京・蒲田)の辛浩基院長に聞いた。

  ◇  ◇  ◇

「この薬は、海外の製薬会社が作った新たな化合物の薬を、日本の製薬会社が国内開発・販売権を獲得することで世に出した2型糖尿病治療薬です。細胞内でエネルギーを作るミトコンドリアを刺激することで、インスリンを分泌する膵β細胞を働かせる一方で、骨格筋の血糖の取り込みを改善したり肝臓での糖新生の抑制をするなどして、血糖値を低下させます。臨床試験では、単独でも他の血糖降下剤との併用でも効果が確認されています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」