著者のコラム一覧
田中里佳順天堂医院足の疾患センター長

2002年東海大学医学部卒業、04年同大学形成外科入局、06年米国ニューヨーク大学形成外科学教室留学、12年順天堂大学医学部形成外科学講座准教授、医局長を経て現職を務める。

肥満の人がウオーキングをする際に気を付けるポイントは?

公開日: 更新日:

 病気の発症を予防して、健康寿命を延ばすには「1日8000歩」歩く必要があるといわれています。ただ、肥満の人が無理に歩こうとすると体重が足にのしかかり、足の痛みにつながりやすい。

 ある60代後半の男性は、メタボ体形に加えて健診で肝臓の数値が悪いと指摘され、受診した近所の内科で運動習慣を身に付けるよう勧められたといいます。そこで毎日欠かさず1時間のウオーキングを続けるうちに、足が痛くて歩きづらいと当院を受診されました。

 足裏にはアーチと呼ばれるクッションがあり、足が地面に接地し荷重が加わった際の衝撃吸収を担っています。

 しかし、体重80キロの人が8000歩歩くとすると、左右それぞれの足に4000回、40キロの重さがのしかかります。体重が重いほど足にかかる負担が増えるので、無理に歩くとアーチが潰れて足は変形していきます。良かれと思って歩いていたのに、それがあだとなり足の健康を害してしまう恐れがあるのです。

 足の形状を保つには、足を鍛える必要があります。骨の周囲には筋肉が付着していて、足の形は筋肉によって維持されています。背筋がないと背中が丸まってしまうのと同様に、足も筋力が衰えると骨格が崩れてしまう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋