著者のコラム一覧
田中里佳順天堂医院足の疾患センター長

2002年東海大学医学部卒業、04年同大学形成外科入局、06年米国ニューヨーク大学形成外科学教室留学、12年順天堂大学医学部形成外科学講座准教授、医局長を経て現職を務める。

成長期にローファーを履くと足病のリスクを高めるのはなぜか

公開日: 更新日:

 将来的な足病を予防するには、小児期から対策する必要があるのはご存じでしょうか。

 生まれたばかりの赤ちゃんの足は、ぷっくりとして脂肪が多く扇形に開いています。足骨のほとんどは軟骨で、足を横から見ると土踏まず(アーチ)がない扁平足であることから、バランスが不安定でペタペタ歩きになるのが特徴です。3歳を過ぎると、活発に動き回ることから足部の骨や筋肉、関節が発達して徐々に足底のアーチが形成されはじめ、12~14歳ごろまでに成人の足へと成長していきます。

 そうはいっても、個人ごとに体のプロポーションが異なるのと同じく、足も成長するにつれ筋肉と骨格の割合は人によってさまざまです。

 成長期に上履きやローファーなどの規定靴を履くと、足裏に十分な刺激がかからず足の筋肉の成長を妨げます。ほかにも、足の形状にフィットしない靴の着用を続けることで、将来的に「外反母趾」や「巻き爪」、足趾が伸ばせなくなる「鉤爪趾(クロートー)」、立っている状態で足趾が地面につかない「浮き指」などの足病を引き起こす危険性が高くなります。

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