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池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【緑豆】過剰な熱を冷ます効果が高く、夏の食欲不振を改善

公開日: 更新日:

 日々つのる猛烈な暑さ。体力維持のために栄養を摂りたいのになんだか食べる気が起きない……。この時季の食欲不振は困りものです。

 夏の暑さや冷房は、自律神経に影響を及ぼします。交感神経が優位になって血管が収縮すると、粘膜への血流量が減って胃の蠕動運動がスムーズにいかなくなったり、粘液の分泌量が少なくなり、食欲不振や胃の不快感が現れます。

 また、暑さのせいで冷たいものを多く摂っていると、胃への負担が増えてさらに食欲がなくなったり、消化不良が起きやすくなります。

 シニアにとって食欲不振は体力低下の大きな原因になりがち。猛暑に打ち勝つためにも早めの改善が必要です。

 中医学において夏場の食欲不振は、蒸し暑さによって体内に熱がこもり、余分な湿気が溜まることから引き起こされやすくなるとされています。夏の食欲不振を改善するためには身体の熱を鎮めるとともに、過剰になった水分を排出する働きのある食材を取り入れることがポイントになります。

 これらの食材は夏バテ対策にとっても重要です。夏は1年でいちばん体力を消耗する季節。汗をかくことによって人間のエネルギー源である「気」が失われ、だるい、やる気がないといった夏バテの症状が引き起こされます。気が不足すると体内を滋養する栄養成分である「血」も生み出すことができなくなるため、いよいよ体調を崩しやすくなってしまいます。体内をクールダウンする食材で夏の身体を整えましょう。

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