寝たきりになった男性はどのように人間力を回復したのか(3)
その頃、夫はさらに回復して、自宅では杖を使ってひとりで歩けるようになり、食事も普通にとることができるようになっていました。さらにその後、杖を使わなくても少し歩けるくらいまで回復し、周囲に驚かれるほどでした。
しかし突然、予期せぬ事態に見舞われます。2022年9月、新型コロナウイルスに感染してしまったのです。2週間ほど大学病院に入院して治療後、民間病院に移って約10日間のケアが行われました。ちょうどコロナが猛威を振るっていた時期だったためどこの病院もいっぱいで、転院先がなかなか見つからなかったことを覚えています。
転院先では、全身が弱ってしまった状態から回復させるためのリハビリもほとんど実施されることはありませんでした。そこで、それまでお世話になっていた小規模多機能型居宅介護施設にショートステイで預かっていただくことになりました。そちらでリハビリを行って日常生活を送れるくらいまで回復してから、自宅に戻ることになったのです。
■風邪からの肺炎で再び寝たきりに…
さらに2024年5月、2度目の新型コロナウイルス感染で2週間ほど入院となり、続いて今年の4月には一般的な風邪から肺炎を起こして大学病院に入院し、またもや寝たきり状態になってしまいました。今回も経鼻経管栄養のチューブが挿入され、治療後はそのままリハビリ病院に転院となりました。


















