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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

どこも悪くないのに調子が悪い…不安と孤独で認知症が進行

公開日: 更新日:

 ただし、症状には個人差があります。例えば、料理をする際に「具材を買う」「切る」「炒める」「煮る」といった一連の作業はできなくても、「具材を切る」という特定の作業だけはできるという人もいます。

 そうした患者さんの場合、ご家族と一緒に料理をしながら「そろそろ煮たほうがいいんじゃない?」などと声を掛け合い、楽しく調理を進めることもできます。

 このように自宅で療養されている認知症の患者さんを持つ多くのご家族は、たとえ認知症であっても、自宅で自分らしく、最期まで生活を楽しみながら過ごしてほしいと願っています。

 私たちのクリニックで在宅医療を始めた、初期の認知症を患う95歳の女性患者さんの例を紹介します。この患者さんは娘さんと2人暮らしです。

「こんにちは。調子はどうですか?」(私)

「今日は洗濯物を干してくれました」(娘)

「息切れはないですか?」(私)

「普段は大丈夫です。風船バレーをすると少し。風船バレーは以前100回できていたのが今は30回くらいです」(娘)

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