著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

現代を代表する病名は「孤独」?死亡リスクが肥満並みに上昇

公開日: 更新日:

「現代人は孤独だ」というのは一昔前から言われていたことですが、今や孤独は現代で最も多い「病気」の一つとしてとらえられるようになってきています。症状としての孤独は、人が他人と交流を持ちたいのに、それがかなわないことから生まれる、とてもネガティブな感情のことです。よく似た言葉に「孤立」というものがあり、こちらは社会環境などによって、他人と関係を持てない状態にあることです。

 孤立があると、孤独が生まれ、それが長引くと病気になるのです。2015年の研究によると、慢性の孤独はそれだけで死亡リスクを26%上昇させると報告されています。これは肥満運動不足と、同じくらいの健康影響です。

 今年のブリティッシュ・メディカル・ジャーナルという一流の医学誌に、病気としての孤独の有病率を、世界113カ国で解析した論文が掲載されています。それによると、思春期の孤独の有病率は東南アジアでは最も低く9.2%で、ヨーロッパの地中海沿岸地域では14.4%の高率でした。ヨーロッパでの分析では、孤独の患者は北欧で低く、東欧諸国では高いという特徴が見られました。こうした研究はまだ始まったばかりですが、日本でも「孤独・孤立対策担当大臣」が任命されているように、孤独は大きな健康問題であるとともに、優先して解決するべき社会問題でもあるのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    TBS「ラヴィット!」の“テコ入れ”に不評の嵐! グダグダぶりを楽しむ独自性損失で視聴者離れ加速危機

  2. 2

    「おい、おまえ、生意気なんだよ」 野村監督は俺の挨拶を“ガン無視”、暴れたろうかと考えた

  3. 3

    「オールスター感謝祭」で“ブチギレ説教” …島崎和歌子は今や「第2の和田アキ子」の域

  4. 4

    NHK朝ドラ「風、薫る」巻き返しを阻む“最大のネック”…見上愛&上坂樹里Wヒロインでも苦戦中

  5. 5

    米国とイランが2週間の停戦合意も日本は存在感ゼロ…お粗末すぎた高市外交を識者「完全失敗」とバッサリ

  1. 6

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  2. 7

    高市政権が非情の“病人切り捨て”強行で大炎上! 高額療養費見直し「患者の意向に沿う」は真っ赤なウソ

  3. 8

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  4. 9

    JFAは森保一氏の“囲い込み”に必死 W杯後の「次の日本代表監督」のウワサが聞こえない謎解き

  5. 10

    『エニイ・タイム・アット・オール』1964年のジョンのギターを聴くだけで元気が出る