(2)大量処方で42歳の息子が死亡退院…医師にすがるしかない家族の悲痛
死因は判定不能だった
24日、病院から連絡、息子の意識レベルが下がっているという。治療できる病院に転院。29日、薬の影響で腸の運動が停止して排便困難になり腸閉塞となる「麻痺性イレウス」が悪化、急性肺炎で死亡と診断された。精神科病院に入院後、半年で亡くなってしまった。
カルテを取り寄せると、他の精神科医が目を疑うほどの量が処方されていたことが分かった。
12月の1日の量は、抗精神病薬6種40錠、抗不安薬3錠、抗てんかん薬2種15錠、抗うつ薬2種7錠、睡眠薬2種3錠で計68錠。薬が多いと起こる眼球上転や体内に虫がはっているような感覚の副作用の記載もあった。
2021年秋、息子は国の副作用救済制度で麻痺性イレウスの副作用に認定された。しかし死因は判定不能だった。
まさか薬で死ぬなんて。病院に何か言えば、厄介者扱いされ、息子のために黙っていたほうがいいと訴えることができなかった。この理不尽を誰が聞き入れてくれるのか。あの精神科医に「息子を返して!」と叫びたい。
(和田明美/ジャーナリスト)
◆死亡退院の増加 国が全国の精神科医療機関に行っている調査で、死亡退院は2000年代の1カ月1000人台から徐々に増加し、2025年は2508人。在院期間では1年以上~20年以上の長期入院者よりも短期入院の1467人のほうが多い。1年間では約3万人が推計されるが、死亡原因は調査されていない。




















