「脱腸」は放置してはいけない! 男性の3人に1人が発症…ある日突然激痛、緊急手術のケースも
・膨らみが徐々に大きくなり、痛みを感じるようになる
成人の鼠径部ヘルニアは、自然には治らない。腸などが飛び出る入り口が一度できると、腹膜の通り道のトンネルができてしまうからだ。
「治療は、手術しかありません。飛び出した腸をお腹に戻し、入り口を含めて弱い部分を補強します。現在は、メッシュを用いて補強する術式が主流です」
経過観察のまま手術をせずに過ごせるのか? その参考となるのが2つの研究だ。無症状または軽症の鼠径部ヘルニアを持つ男性720人を「即時手術群」と「経過観察群」に無作為に分け、追跡したアメリカの研究によると、経過観察群のうち2年以内に手術へ移行したのは23%。10年以内に手術へ移行した割合は68%。イギリスでの研究では、経過観察群の手術移行率は、1年で16%、5年で54%、7.5年で72%。これらから読み取れるのは、「経過観察は手術を回避できるわけではなく、先延ばしにするだけ」ということだ。
「『10年経っても手術をせずに済んでいる人が3割いる』という見方もできますが、鼠径部ヘルニアの進行を抑える方法については、はっきりとわかっていません。そして緊急手術となる嵌頓は、鼠径部ヘルニアが小さくても、無症状でも、起こる可能性があります。それらを十分に理解した上で、いつ手術を受けるかを検討すべきです」


















