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川のほとりの茶屋にて<稲田堤>

 JR稲田堤駅から15分ほど歩いただろうか……、視界が急に開けた。多摩川沿いに着いたのだ。

「やってる、やってる」

 同行者が声を上げた。今回の目当ては、川沿いの昭和10年創業の茶屋「たぬきや」で飲むこと。一軒ポツンと立っているその店は、電話番号も住所も非公開なので、開いているかどうかは行かないとわからない。

「営業中」と書かれた赤いのぼりが開店の目印。京王相模原線の電車の窓から見ることもできるが、そのために京王線に乗っている時点で「たぬきや気分」満載なのだから、休業していた日にゃ、力が抜けてしまう。

 台風が通過し、一気に気温が「夏」になった休日の夕方。海の家風の茶屋はクーラーがないが、風が通り涼しい。畳の上に足を投げ出して座り、文庫本を熱心に読んでいるおじさん、酒で真っ赤になって盛り上がっている大学生風のグループ、焼きそばをつついているカップル。多摩川沿いにはサイクリングロードがあるので、サイクリングの途中に寄った風情の客も多い。

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