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高橋三千綱
著者のコラム一覧
高橋三千綱

1948年1月5日、大阪府豊中市生まれ。サンフランシスコ州立大学英語学科、早稲田大学英文科中退。元東京スポーツ記者。74年、「退屈しのぎ」で群像新人文学賞、78年、「九月の空」で芥川賞受賞。近著に「さすらいの皇帝ペンギン」「ありがとう肝硬変、よろしく糖尿病」「がんを忘れたら、『余命』が延びました!」がある。

病気を治癒させるにはまず相性のいい医師と巡り合うこと

 医者と患者には相性がある。相性のいい先生と巡り合えなければ、病気は治らない。

 糖尿病の私は、59歳だった07年からインスリンを打っている。それ以前から血糖値の数値が悪くなると、定期的に入院していた。いわゆる検査入院というやつだ。

 その間はさすがに酒抜きだが、当時よく短期入院していたのが、芝公園の先にあった「東京専売病院」(現・国際医療福祉大学三田病院)だった。この病院のいいところは、専売病院の名からも分かる通り、たばこが吸えることだ。私はよく8階の角部屋の特別室に入っていた。

 そこで、いい先生と出会った。いい先生とは、この人の言うことを聞いていれば大丈夫という信頼感のようなものだ。先生とはウマが合った。

 とてもザックバランな先生で、ある時、「高橋さん、ここの食事はどうですか?」と話しかけられた。私は正直に「まずい」と答えた。すると先生は怪訝な顔をするどころか、「ですよね。我々も食べないですよ」と深くうなずいたのだ。

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