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高橋三千綱
著者のコラム一覧
高橋三千綱

1948年1月5日、大阪府豊中市生まれ。サンフランシスコ州立大学英語学科、早稲田大学英文科中退。元東京スポーツ記者。74年、「退屈しのぎ」で群像新人文学賞、78年、「九月の空」で芥川賞受賞。近著に「さすらいの皇帝ペンギン」「ありがとう肝硬変、よろしく糖尿病」「がんを忘れたら、『余命』が延びました!」がある。

酒を飲まなくなったら暇になり小説をすぐに書き上げた

「あなたの場合は度が過ぎている。今の生活を続けていたら4カ月で死ぬし、それでも酒を飲んだら40日で死ぬ」

 肝硬変と診断された8年前の2月、肝臓病の大家というその医師は、私にこう告げた。その言い方があまりに患者の気持ちをないがしろにしたもので、ショックというよりムッとして帰った。医者にとっては大勢の患者のうちのひとりかもしれないが、患者にとって医者は唯一の頼りなのだ。

 あまりに気分が悪かったので、禁酒しようと決意した。そして3月から半年間、一切酒を飲まなかった。そうすると、γ―GTPなどの数値もそうだが、体の調子自体もよくなった。

 そこで調子にのった私はまた飲みだした……。ただ、今度はダイエットの反動と同じで倍の量を飲んでしまい、数カ月も持たなかった。酒を再開したのが9月なのに3カ月後には万歳。正月はまったく飲めなかった。

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