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曽我和弘
著者のコラム一覧
曽我和弘

大学卒業後、ゴルフ雑誌や米国医学雑誌の編集を経て、あまから手帖社に入社。一貫して雑誌畑を歩む。99年にクリエイターズ・ファクトリーを設立。食分野を中心に取材・執筆のほか、食文化の継承や食の流行を作ったりと多方面で活躍。JR大阪駅構内などの飲食店もプロデュース。駅ナカビジネスの仕掛け人とも呼ばれる。現在は大阪樟蔭女子大で講師も務め、関西食文化研究会座長でもある。

うどん 千とせ本店(難波)花紀京で有名になった大阪名物・肉吸い

 もはや大阪の観光名所である。開店の10時30分前にすでに長蛇の列ができている。営業時間は昼の2時半まで、その4時間に、噂を聞いた人たちがいっぱい訪れるのだという。わが友人の元漫画雑誌編集者も「大阪へ来たら千とせの肉吸いと阪神百貨店のいか焼きは必ず食べに行く」と豪語するくらいだから、すでにその名は東京にも伝わっているのだろう。

 同店を有名にしたのは吉本の芸人たち。なんばグランド花月や吉本興業本社のすぐそばにあることから、出番待ちの芸人たちが訪れては腹ごしらえした。その話が楽屋ネタとして報じられて一躍「千とせ」の名が轟いた。この店を最も有名にしているのが肉吸い(650円)。これが今や大阪名物になっている。

 肉吸いとは、早い話が肉うどんのうどん玉抜きのこと。吉本新喜劇の名優・花紀京がきっかけで生まれたメニューだ。ある時、花紀京が幕間の空き時間に訪れ、二日酔いで体調が芳しくなく、軽く食事をすませたいと言った。そこで「肉うどんをうどん抜きで」と注文した。店主がその注文通りに出したのが今の肉吸いなのだ。

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