昭和のアーケード街、1000円札1枚で笑顔になる

公開日:  更新日:

<丸健水産 赤羽>

 秋深き東京の夕日を追いかけ、郊外へと走る電車に揺られながら、行く末をまた、考えた。仕事、生活費、そして擦り切れそうな夢……。何ひとつ確かなものはなく、来年すら、やっていけるかわからない。つり革につかまって、暮れなずむ景色を見つめるご同輩のサラリーマンも、どこか厳しい目つきをしている。

 ホームには、冷たい風が吹いていた。赤羽は、駅東口を出る。商店街や路地に渋い酒場がひしめく飲んべえの聖地だ。買い物かごを提げた主婦の行き交う一番街商店街のひと筋隣、一番街シルクロードを進めば、むき出しの鉄の棒などで組まれたアーケードが頭上を覆い、白い蛍光灯がぼやっとしている。昭和を再現した映画のセットのような通りの端にはだいだい色の明かりがあり、人だかりができている。昭和33年創業の「丸健水産」である。おでん種の製造販売の傍ら、立ち飲みもさせてくれる店なのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    M-1芸人の暴言騒動で存在感 上沼恵美子の“女帝エピソード”

  2. 2

    お笑い界追放か とろサーモン久保田の“有名だった酒グセ”

  3. 3

    国家公務員ボーナス支給 実は日産ゴーン並みの“過少発表”

  4. 4

    水道民営化で特需か 仏ヴェオリア日本人女性社長の“正体”

  5. 5

    暴言騒動の久保田&武智…“じゃない方”はブレークの好機か

  6. 6

    上沼恵美子に暴言 スーマラ武智「更年期」の致命的無理解

  7. 7

    許せないのは金本監督を切った後の阪神の「作法の冷酷」さ

  8. 8

    長男が名門私立小へ 小倉優子“不屈のシンママ魂”で再婚も

  9. 9

    検査入院発表も…二階幹事長は2週間不在で“重病説”急浮上

  10. 10

    安倍内閣の支持率下落 “首相応援団”の世論調査で3カ月連続

もっと見る