【鶏肉の薬味ソースがけ】もも肉は揚げすぎないこと
中国の代表的料理でもある「油淋鶏(ユーリンチー)」。日本ではユーリンジーとも呼ばれるが“油淋”は技法で、鶏肉を油で一気に揚げることを意味する。これに旬の野菜を加えてアレンジ。秋ならジャガイモ、カボチャ、タマネギの素揚げなどでも代用できる。
「揚げたての鶏肉に、冷たい薬味ソースをかけることによって食べやすい温度にします。鶏ももは硬くならないように、揚げすぎないのがコツです。肉を切った時にジュワッと肉汁が出るくらいがちょうどいいです」(遠藤総料理長)
カリカリではない、軟らかい食感にこだわるポイントが、170度の油と約7分の調理時間だ。今は便利な時代で、温度は電子調理器で簡単にセッティングが可能。温度計が付いている鍋も市販されており、ガスコンロでも対応できる。
「道東の釧路で名物になったザンタレ(甘辛タレ付きのザンギ)は油淋鶏の流れだと思います。飲み物は肉料理なので、オーソドックスに赤ワインで。薬味ソースは酢が入っているのでさっぱりしていますが、肉の脂っこさをこれで流してしまってください」