南米育ちの大城バネサさん アサードを親戚一同で豪快に
「アルゼンチンにいた頃は向こうの料理も食べていたけど、おばあのつくる沖縄料理とごちゃまぜでした」
ブエノスアイレス出身の大城バネサさんは祖父母が沖縄出身の日系の家で育った。アルゼンチンの日系2世である。2001年に行われたNHK「のど自慢大会」のアルゼンチン大会で優勝してスカウトされ、02年東京で開催された同チャンピオン大会でグランドチャンピオンに。03年、歌手デビューを果たした。今年ではや15周年になる。
さぞかし祖国を思い出すことも多いはずで、そんな時に真っ先に記憶に蘇るのが豪快な肉料理である。
「アサードは思い出深い料理です。誕生日やクリスマスやお正月などイベントで親戚が一堂に集まる時の料理で、日本のBBQみたいなものです」
父、母、姉の4人家族で育った。隣にはおばあも住んでいてアサードが振る舞われる時は親戚やその恋人など総勢20人から30人も集まった。大人数のため、用意する肉はひと塊が5キロ以上の巨大サイズだ。アルゼンチンでは豚肉より牛肉の方が安く手に入る。場合によっては一頭丸ごと購入することもあるという。