著者のコラム一覧
山本一力作家

1948年、高知県生まれ。東京都立世田谷工業高校電子科卒業後、広告制作会社勤務等を経て97年「蒼龍」でオール読物新人賞を受賞。2002年「あかね空」で直木賞を受賞。「損料屋喜八郎始末控え」や「ジョン・マン」などシリーズ作品の他「欅しぐれ」「紅けむり」「千両かんばん」など著書多数。

【お題】「24時間、働けますか」育ち 定時退社が理解不能

公開日: 更新日:

「わたし、定時で帰ります。」というドラマが話題だ。核家族が子育てや家庭と両立しながら、仕事をするには、定時退社は不可欠だろう。社会全体で働き方を見直す動きが強まっているのは、決して悪いことではない。頭では理解できる。

 しかし、「24時間、働けますか」で育った身。仕事を残して帰るのは気が引ける。定時で帰る同僚や部下に、つい嫌味を言ってしまったこともある。古い考えの自分がダメなのか。

 ひとの働き方に御上が口を挟むなど、了見違いの極みだ。

 職種・企業規模・性差のどれをとっても、平準化して語れるわけがない。

 かつて「ゆとり教育」なる代物を振りかざして生じた弊害は、その世代が社会人となったいまも、爪痕が残っていないか。

 今度は社会の原動力たる仕事に、またも口を挟んできた。

 前回も書いたが、照明器具の乏しい時代の仕事は「陽のある間に片付ける」が鉄則だった。

 御公儀から指図されずとも、働き手の身体が道理を呑み込んでいた。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー