吉田良一郎さん 三味線の稽古後食べた「サンマの煮付け」
三味線奏者といえば吉田兄弟。1999年にアルバム「いぶき」でメジャーデビュー以来、三味線の世界を引っ張ってきた立役者だ。
北海道・登別出身の吉田兄弟の兄・良一郎さんが三味線を始めたのは5歳の時。指導、監督したのは、あるキッカケで三味線のとりこになったサラリーマンの父・誠一さんだった。夢を息子に託したのだ。練習は厳しく、毎日続いた。
「勉強しろとは言わないけど、三味線は毎日練習をしろってうるさい。夕方になると家の2階から父親が帰宅するのをじっと見守っていました。姿を見つけると『帰ってきた!』と言って、後から三味線を始めた弟(健一=39)と大急ぎで三味線を取り出して練習していたフリをするんです。母親は僕たち兄弟の味方をしてくれて、『ちゃんと練習していたわよ』って言ってくれて(笑い)」
父親の役割は息子たちに猛練習させること。一方、母の良子さんの役割はお金の工面をすることで、三味線や着物を準備してくれたという。