猛暑で130万着の大ヒット!「空調服」の発明者を直撃した
どんなに暑くても裸で作業するわけにいかないのが建設現場の作業員。しかし最近は意外と涼しい顔が多い。その秘密は作業着の腰部分に取り付けられたファン。服の中に空気を取り入れ、体の表面に大量の風を流すことで汗を気化させ、体感温度を下げるという。
これは「空調服」といい、その名も「株式会社空調服」の特許商品。特に猛暑の今夏は目にした人も多いだろう。発明した市ケ谷弘司会長を、日刊ゲンダイは5年前に取材していた(当時は社長)。
市ケ谷さんは元ソニーのエンジニア。ブラウン管を研究していたが、中途退職して起業。15年ほど前に空調服を発売した。
東南アジアでビルの作業員が汗だくで働いているのを見て、“着るだけで体を冷やす服を作ったら売れるんじゃないか”と考えたのがきっかけだ。
最初は服の裏側にパイプで水を通す仕組みを考えたが水漏れ。そこで「汗」に着目。汗を素早く気化させれば、気化熱が奪われて涼しくなると考えたのだ。名付けて「生理クーラー理論」。