妻が離婚を…諸行無常の精神で変わり続けることを理解する
「妻から離婚を切り出された。どうすればいいのか」と悩む40代男性。この方には酷な言葉かもしれませんが、私が言えるのは、「すべては諸行無常」。つまり、生きるということは変わり続けること。それをまず理解する必要があるのです。
愛情を継続するためには、想像力が大切です。どれだけ相手の立場になって気持ちを察せられるか、にかかっています。
しかしながら、月日が経つほどにこの想像力は失われていってしまう。かつては愛し合っていた2人も、いつしか心にわだかまりを持つようになり、相手の話に耳を傾けなくなっていく。口を開けば自分の主張ばかりで、相手の心を知ろう、察しようとする気持ちがなくなっていってしまうのです。冒頭の男性も、結婚生活の中でいつの間にか奥さまの気持ちを察しようとする努力を忘れてしまっていたのではないでしょうか。
人間は自分が正しいと思った時から、過ちが起き始めます。この場合の正しさとは、ルールを守っているとか、役目を果たしているとか、そういったことではありません。夫婦や恋人のもつれはたいてい「こんなに愛しているのになぜ!?」と自分の正しさをふりかざし始めることで起きるもの。けれど人間は、常に正しさを保ち生きられないもの。それを知ることこそが、本当の正しさを知る第一歩となるでしょう。