パトリック・ハーランさん BDケーキは“レッドベルベット”
米ハーバード大卒で東工大非常勤講師を務めるパトリック・ハーランさん(49)は、お笑いコンビ「パックンマックン」としてインテリ芸人の顔を持つ。だが、意外や、貧しい家庭環境で育ち、思い出は誕生日にお母さんが作ってくれた「レッドベルベットケーキ」。
◇ ◇ ◇
父は米空軍アカデミーの教官でした。実家のある街や遠隔地に4年おきに転勤しましたが、母・ナンシーと住んでいたのはコロラド州コロラドスプリングスでした。僕が7歳の時に親が別居、翌年に離婚。2年間は母と姉と3人家族でしたが、その後、父が姉を引き取って2人きりの生活になり、僕は母の女手ひとつで育てられました。
母は銀行や保険会社、出版社、電気測定器メーカーなどで仕事をしてなんとか生計を立てたが、コロラドは景気が悪く、失業と就職を繰り返すギリギリの生活でした。生活保護をもらった時期もあります。高校の時に、母は学費を借り大学院で修士を取って小学校の先生になりました。そこで初めて安定しました。