古谷経衡氏 政府提示の「新しい生活様式」は徐々に形骸化

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 1918年から20年まで、世界中で猛威を振るったスペイン風邪(日本本土では死者約45万人)のあと、世界の人々の価値観や生活様式は全くと言ってよいほど変わらなかった。日本ではスペイン風邪が収まった直後の1923年、関東大震災が発生し東京・横浜が焼け野が原になった。震災によって一時的に復興特需があったが、時代が大正から昭和に変わり日本も世界恐慌の直撃を受け昭和恐慌に転じた。血盟団事件(1932年)、5・15事件(同)、さらには2・26事件(1936年)によって一気に世相はきな臭くなり、日本は先の見えない日中戦争に全面突入していく。

 アフターコロナの世界も私はこれと同じようだとみる。人間は忘れやすい生き物である。これから詳細な疫学調査が公表されると、実際にコロナに罹患した無症状患者はけた違いに多いことが判明し、その分、致死率はぐんと低くなる。季節性インフルエンザよりは深刻だが、特段騒ぎ立てる程ではなかった、という空気が支配する。「緊急事態宣言とは何だったのか」というしらけムードが世を支配するだろう。ワイドショーはまたろくでもない芸能人のスキャンダルを追いかけだし、通勤地獄は再開され、夜の街は何事もなかったように賑わいを取り戻す。2021年にはコロナワクチンが開発され接種が開始されるはずだが、それまでには多くの国民が社会免疫(集団免疫)を獲得するはずだ。スペイン風邪と同じく、パンデミック後の世界はそれ以前とそうは変わらないだろう。

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