中村文則氏「公正世界仮説をやめ、個に寄り添う社会へ」

公開日: 更新日:

 人を嫌う表現で、同じ空気を吸いたくない、という言葉がある。

 相当強く嫌いであるのを意味するが、新型コロナウイルスが流行している現在、基本的に僕たちは、誰かと同じ空気をなるべく吸いたくない状況にある。改めて考えてみると、これはしんどいことだ。

 感染症が広がる時は、歴史的に見ても人間の精神は荒む。こういう時こそ、何とか自分を保ちたい。

 まず、普通のことを大真面目に書くが、マスクをする人間でありたいと思う。感染防止だけでなく、マスクをつけるとは、人のことを思える人間であることの態度表明だったりする。ただでさえ近年、僕は発作的な虚無に襲われるので、正気を保つためにもマスクをしている。自分はちゃんと他者と自分を気にしているという確認にもなる。世界と接するのに、口元に一枚の布が必要であるというのは不自然なことではあるけれど。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    近藤春菜がレギュラー“ゼロ” 仕事激減に「2つの大誤算」が

  2. 2

    稲見萌寧の発言は残念…プロは機会があれば海外挑戦すべき

  3. 3

    愛着薄い? 小池女帝「東京五輪返上」6.1ブチ上げの公算

  4. 4

    自民党はまるで「粗忽長屋」死に絶えてしまった政府の知性

  5. 5

    まだやっとったん大阪“見回り隊” 民間委託崩壊で2億円パア

  6. 6

    「五輪中止を」署名25万筆超!政府無視なら次はスポンサー

  7. 7

    ぼったくり男爵より危うい 五輪開催に暴走する政府の狙い

  8. 8

    眞子さまを早く結婚させてしまいたい官邸と宮内庁の本音

  9. 9

    眞子さまは小室家に嫁いで大丈夫?「育ち」を見極める言動

  10. 10

    福山雅治はNHK出演も語らず 自身の“家族の物語”は謎だらけ

もっと見る