中村文則氏「公正世界仮説をやめ、個に寄り添う社会へ」

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 人を嫌う表現で、同じ空気を吸いたくない、という言葉がある。

 相当強く嫌いであるのを意味するが、新型コロナウイルスが流行している現在、基本的に僕たちは、誰かと同じ空気をなるべく吸いたくない状況にある。改めて考えてみると、これはしんどいことだ。

 感染症が広がる時は、歴史的に見ても人間の精神は荒む。こういう時こそ、何とか自分を保ちたい。

 まず、普通のことを大真面目に書くが、マスクをする人間でありたいと思う。感染防止だけでなく、マスクをつけるとは、人のことを思える人間であることの態度表明だったりする。ただでさえ近年、僕は発作的な虚無に襲われるので、正気を保つためにもマスクをしている。自分はちゃんと他者と自分を気にしているという確認にもなる。世界と接するのに、口元に一枚の布が必要であるというのは不自然なことではあるけれど。

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