佐藤優氏「これはリスク以上クライシス未満の危機なのだ」

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 危機には2つの種類がある。第1は英語でいうリスク(risk)だ。予見可能な不都合な出来事の意味で、対策を立てることができる。季節性インフルエンザはリスクだ。予防接種、手洗いの励行などで感染リスクを減らすことができるし、万一、感染しても治療薬の抗ウイルス剤がある。

 第2は英語でいうクライシス(crisis)だ。これは、古典ギリシャ語の「クリシース」に由来する言葉で、分かれ道や峠を意味する。分かれ道で、間違った道を選ぶと目的地に着かない。峠は病気のときにも使われる。医者から「今夜が峠です」と言われた場合、峠を越えることができない患者は死んでしまう。クライシスとは予見が難しく、生き死にに直結する危機ということだ。クライシスマネジメント(危機管理)の場合は、生き残るためには何をしてもいいということになる。

 新型コロナウイルスがリスクの閾値を超えていることは間違いない。しかし、クライシスには至っていない。コロナ禍もいずれ去る。そのときも人類は生き残るし、日本人も日本国家も存続することが確実だからだ。

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