映画「パラサイト」で注目“半地下住宅”を苦しめる集中豪雨
韓国各地で大雨による被害が相次いでいる。先月は「まるで爆弾のようだった」と韓国人が言う集中豪雨により、釜山で浸水被害が発生。今月に入ってからは全国各地で豪雨が続き、死者数は15人となった。行方不明者も出ており、被災者は1000人を超える。
首都ソウルでは中心部を流れる漢江の水位が上昇。周辺の道路が冠水する事態となった。韓国も台風の被害は毎年のことだが、全国各地に死者まで出ることは珍しいという。
その韓国では今週も雨が続く予報で、土砂災害などの2次災害が懸念される。こうした被害状況を受け、文在寅大統領は急きょ、夏休みをキャンセル。安全管理を指示するなど対応にあたっている。
ソウルの街は道路の高低差が激しく、まるで山登りしているかのように感じることがある。低地帯は集中豪雨に襲われると大変で、まるで映画「パラサイト 半地下の家族」(写真)で描かれたシーンのような惨事と化す。
「パラサイト」は半地下の住宅で暮らす貧困層の家族と、高台の豪邸で暮らす富裕層の家族が出会い、予想もしない方向へとストーリーが展開していく。絶望的な格差社会をブラックユーモアで描き、日本でも興行収入は46億円を突破。330万人もの観客を動員している。