サブスク貧乏にならない 知っておきたい選び方とやめどき

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 動画や音楽の配信サービスで広がったサブスクリプションは今や、洋服のレンタルやクリーニング、家具の貸し出し、おむつの宅配など日常生活のありとあらゆるところに及んでいる。横文字を解釈すると、一定期間の利用権に対して代金を支払う方式で、分かりやすくいえば家賃や駐車場代金のような月決めだ。その中には、若い人はもちろん大人も使い勝手のいいサービスが少なくない。どんどん便利になるサブスク。あちこち契約し過ぎると“サブスク貧乏”なんてことも。そこで、大人におすすめのサブスクと、サブスク断捨離のコツを探る――。

 ◇  ◇  ◇

■家具レンタルは最低利用期間に注意

 新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務が定着。在宅ワーカーの間では、「リビングのテーブルでは高さが合わない。仕事用の机とイスがほしい」という声があちこちで聞こえてきた。それで机とイスを買いそろえた人もいるだろうが、家具は概して値が張る。

 ましてや在宅勤務から通常出社に戻ると、その家具は邪魔になるだろう。

 そんなときに重宝するのが家具のサブスクだ。「airRoom」や「subsclife」「CLAS」「kagg」など、複数の業者がサービスを競っている。どれも家具のレンタルで、その期間は自由に決められるが、最低利用期間に長短があるため、その長さによって借り手側の自由度が変わってくる。

 たとえば、急な在宅勤務での机の試し使いのように短期間で、かつ安く使うなら「airRoom」だろう。HPの商品リストには、月額1540円の「コンセント付きPCデスク」が掲載されている。仮に3カ月のレンタルだとすると、配送料と改修費の各3300円を合わせて1万1220円で済む計算だ。

 一方、「subsclife」もHPに表示された月額料金は安い。が、実は、それは最長の24カ月借りたときの料金。リモートワーク用のイス「SEKI LUMBAR MESH 肘無」の月額料金は、24カ月利用で640円だが、最低利用期間の3カ月は4220円と、利用期間が短いと高くなる仕組みだ。月額料金とレンタル期間を掛け算すると、どの期間であれ、合計金額はあまり変わらない。

 こうしてみると、使い分けが見えてくる。とにかくお試しで価格を抑えたい人は「airRoom」、レンタル後の買い取りを想定している人は「subsclife」がいいかもしれない。

 ITジャーナリストの井上トシユキ氏がこう言う。

「家具のサブスクを選ぶ場合、デザインや部屋とのマッチングを重要視するかもしれませんが、重要な選択項目のひとつが最低利用期間です。たとえば『CLAS』の最低利用期間は3カ月ですが、2年以内の返却には手数料がかかる一方、25カ月目からは月額利用料が50%オフ、37カ月目からは80%オフと長期割引があるため、長期利用の方がオトク。ある程度の年数で引っ越しする転勤族やじっくり使う方に向いています。サブスクのプランを比較選択する上で、その人の生活スタイルに照らし合わせないと、選択を誤り、オトク感を得られないことがよくあるのです」

 なるほど、どんなサブスクであれ、使う人の生活パターンに合っていなければ意味がない。では、中高年に使い勝手のいいサブスクには、どんなものがあるか。断捨離ポイントも含めて、井上氏に聞いた。

アイロンがけは季節で活用

 ワイシャツのアイロンがけは大変だ。妻に任せていても、その負担にグチを言われたりする。そこで誕生したのが、ワイシャツ宅配の「ワイクリン」だ。

 会員登録すると、識別番号で管理された専用のワイシャツが毎月1回20枚届けられ、日替わりで着た後は洗濯することなく、専用の回収袋に詰めて返却するだけ。翌月はアイロンがけされたパリッとしたワイシャツ20枚が再び届けられる。共働き夫婦には画期的だ。料金は最安のアソートプランが9680円(今は初月4840円)。

 一方、衣類を問わずクリーニングに特化しているのが、「Lenet」だ。会員登録してアプリで注文。専用の箱で衣類を送ると、クリーニングされて届く。会費無料の通常会員は最短7日、月額429円か年額5148円のプレミアム会員なら最短2日というからスゴイ。

 これらの使い分けやサブスク断捨離はどうするか。

「オシャレにこだわりがなければ、ワイクリンでいいでしょう。でも、在宅勤務と出社を併用しているような人には、月20枚は多いかもしれません。枚数が少ないプランに変えるか、在宅比率によっては解約を考えてもいい。また、オシャレを楽しみたい人は、ワイクリンではなく、自分のワイシャツをLenetでまとめてクリーニングしてもらう方が気持ちいいはずです」

 季節で利用を考えるのもアリだという。

「今年は梅雨が長く、秋雨も続きました。そんな時季に限定してワイクリンやLenetを利用するのです。サブスクだからといって、無計画に契約を続けることはありません」

食事宅配でチェックすべきは?

 料理が苦手な男性が妻に先立たれたり、離婚したりすると、食事の支度は骨が折れる。料理ができても、妻や親の介護があれば大変だろう。そんな人に便利なのが、食事配達のサブスク。自宅が提供可能エリアかどうかが大前提も、味のほかにも大事な要素があるという。

 食事の宅配を使って5年になる70代の男性が言う。

「別の業者のときは冷凍でおいしくなかったし、原産地表示がなく、どんな食材を使っているのか分からず不安もありました。でも、いまお願いしているところは原産地がバッチリで安心だし、1食8種類くらいの食材で作られた総菜は温めるだけでおいしい。誕生日などスペシャルデーには、手紙やケーキも一緒に届くからうれしいよ。もうひとつは、ボリューム。お試しでいくつか利用した中には、1人分が多すぎたり、少なすぎたりすることがありました。自分にとっての適量かどうか、量を調節できるのかは、この年になると意外と大事です」

 男性の契約は、平日夕食5回のおかずのみ。大体3種類ほどで、1週間3000円チョイ。全体のボリュームは、自前のご飯で調節するそうだ。

サウナは十分楽しむ時間を確保できるか

 東京・新橋のサウナ「アスティル」は来月16日まで1カ月の定額制フリーパス「サブスクパス」を募っている。2時間コースが1日1回使えて税込み3万2780円。毎日通えば、1回1058円と50%オフ以上で、会員のポイントも加算される。

 同様に愛知・豊田の「プラザホテル豊田」でも、「サブスクサウナ」を行っていて、デイ会員(11~17時)とナイト会員(17~24時)は月額1万1000円(オール会員は1万6500円で、どれも別途入会金が必要)だ。

「サウナのほか、喫茶店や居酒屋などのサブスクもそう。入会したものの放置されることが少なくありません。そういう人は、乗換駅などにサブスクの店舗があって、『何となく行けるはず』という思い込みで契約するのです。自宅や会社の最寄りなら大丈夫かもしれませんが、そうでなければその施設を1週間のうちにどれくらい利用できるか計算してみるといい。そうすれば、オトクか断捨離すべきか、おのずと分かるはずです」

 ☆   ☆ 

 便利なサブスクも、使い方次第。契約を継続するかどうか、一度、見直してみては。

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