変異株“第4波”到来の危機 緊急事態宣言「先行解除」が招く

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 大阪、兵庫、京都の知事は23日、西村経済再生相と会談し、3月7日が期限となっている緊急事態宣言について、今月末をめどに先行解除するよう要請した。会見で西村大臣は、愛知、岐阜の中部2県の解除要請も含め「専門家の意見を聞いて適切に判断する」と語った。政府は福岡も含め6府県の先行解除を検討し今週中にも決定する。

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 しかし、1週間前倒しで解除して大丈夫なのか。6府県のコロナ感染者数は減少ペースがスピードダウンし、下げ止まっている状態だ。下げ切らないタイミングでの先行解除には、いくつもリスクがある。

 これから、春休み、卒業、入学、年度替わりの異動、花見と、人が集まるイベントが目白押しだ。ポカポカ陽気の中、宣言解除後は一気に人々の行動が活発化する可能性が高い。コロナ第1波も、昨年3月の3連休の活発な人の移動が感染を急拡大させた。

 加えて、気がかりなのが感染力が強く、重症化リスクが高い変異株だ。年末に国内で見つかってから約2カ月。そろそろ流行の主流になってもおかしくない。

危ない前のめり

 東京都のモニタリング会議のメンバーである国立国際医療研究センターの大曲貴夫医師は、変異株の流行に備え、東京の1日当たりの新規感染者数を50人以下に抑えるべきとの見方を示している。東京の場合、緊急事態宣言を解除するのは、50人以下がひとつの目安ということだ。

 先行解除が検討されている6府県について、都の感染者「50人以下」をそれぞれの人口に合わせて換算し(カッコ内)、直近の新規感染者数(22日までの1週間平均)と比べた。大阪89人(31人)、兵庫40人(19人)、京都14人(9人)、愛知50人(27人)、岐阜12人(7人)、福岡57人(18人)――と東京の「50人以下」水準を下回る府県はひとつもない。先行解除で気が緩めば、変異株が主流の“第4波”を許しかねない。

「6府県の流行は収まったとは言えません。先行解除後、すぐに感染者数が上昇に転じるかもしれません。期限までもう1週間、どうして様子を見ないのか。首都圏より先に解除というパフォーマンスに見えます」(西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏)

 慎重に検討すべきだ。 

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