大岡玲
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大岡玲作家

1958年生まれ、東京外大卒。「黄昏のストーム・シーディング」で三島由紀夫賞。「表層生活」で芥川賞。小説執筆の他に書評、美術評論、ワインエッセーなど幅広い分野で活躍。「本に訊け!」「男の読書術」「新編 ワインという物語 聖書、神話、文学をワインでよむ」などの著作がある。東京経済大教授。

【悪人】井伏鱒二の「白毛」は隠微で手の込んだ自虐の極致

公開日: 更新日:

 釣りをめぐる奇妙な味わいの小説はいろいろあるのだが、井伏鱒二の短篇「白毛」などは、なんとも片づかない気味悪さという点で出色だろう。岩波文庫の「川釣り」に収められたエッセー風味の作品で、昭和23年、井伏鱒二が先輩として面倒を見ていた太宰治が、「井伏さんは悪人です」という文言を残し…

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