著者のコラム一覧
藤倉善郎ジャーナリスト

1974年、東京都生まれ。カルト問題を20年以上にわたり取材。2009年にニュースサイト「やや日刊カルト新聞」を創刊し、総裁就任。著書に「『カルト宗教』取材したらこうだった」など。「徹底検証 日本の右傾化」(塚田穂高編著)、「だから知ってほしい『宗教2世』問題」などの共著も多数。

顕正会(前編)強引な勧誘に全国の大学が警戒する日蓮正宗教団

公開日: 更新日:

 8月15日の終戦記念日。例年、東京メトロの九段下駅から靖国神社に向かう坂道では、さまざまな団体が中国共産党批判や憲法改正推進などの右翼的な主張を記したビラや冊子を配布している。今年、ひときわ目立ったのが宗教団体「顕正会」だ。

 数十人の信者が歩道に並び「顕正新聞」を配布。開いてみると日蓮信仰をアピールする紙面で、創価学会名誉会長の池田大作を「第六天の魔王」「大慢心の極み」とこき下ろす記事もあった。

 顕正会は1957年に日蓮正宗の信徒組織「妙信講」としてスタートした。同宗の信徒組織だった創価学会と対立し、74年には東京・信濃町の創価学会本部を信者約70人で襲撃。街宣車で門に突っ込んだ上に大乱闘を演じ、顕正会信者12人が逮捕された。

 顕正会は日蓮信仰の国教化を意味する“国立戒壇建立”を目指す、いわば原理主義的な宗派。彼らにとって日蓮正宗や創価学会は国教化を放棄した裏切り者なのだ。

自衛隊に組織が発生してクーデター騒動に発展

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較