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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

岸田首相「開成愛」の薄さは“新高”出身だから? ソッケない態度に中学入試組との見えない壁

公開日: 更新日:

「開成への愛着が薄く見えるのは新高だから?」。岸田文雄首相をこう評するのは開成高で同級だったOBだ。

「新高」とは新高校生のこと。開成はライバルの麻布(定員300人)と違って、完全な中高一貫校ではない。中学で300人、高校からは100人募集する。高校から入ってくる生徒を、中学入学組は新高と呼んで少し見下すのだ。

 岸田が開成高に入学した1973年までは高校募集は50人。現在の100人になったのはその翌年からだ。

「開成が躍進するのは、高校定員が増えた年の生徒が卒業する77年。東大合格者数124人といきなりトップに躍り出る。以降、麻布(77年は108人で2位)が開成を上回ることは一度もなかった」と麻布の元教師は振り返る。

 といっても、岸田が卒業した76年も東大合格者は77人で7位だったのだから、超進学校であることには変わりなかった。しかも、50人という狭き門を突破しているのだ。開成高に合格した岸田少年は未来が開けたと思ったに違いない。

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