【能登半島地震 現地ルポ】断水下の被災者を苦しめる深刻なトイレ問題…避難直後の光景がトラウマに

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「海沿いの自宅は無事だったけど、トイレの水が流れないので、浜の方に出て用を足しています。オレはそれでいいけど、女性はそうはいかない。新聞紙を敷いた袋の中に用を足し、汚物は外にまとめています」

 津波の被害をかろうじて免れた60代の男性はそう話した。石川県珠洲市はほぼ全域で断水が続く。男性の言葉通り、自宅から数メートル先には誰かのモノとおぼしき“汚物”が道端に落ちており、雪に混じってぐちゃぐちゃになっていた。

 珠洲市に限らず被災地のほとんどの地域では、依然として断水が続く。被災者たちは「トイレをなんとかしてほしい」と口をそろえる。輪島市内の「道の駅」の公衆トイレで使用できるのは男性の小便器のみ。9日に日刊ゲンダイ記者が訪れた際には、和式の大便器にたまった汚物があふれ、床中に散乱していた。同市の高校に避難している40代の女性は、被災直後の光景がトラウマになっているという。

「学校のトイレが逆流してしまい、便器が汚物まみれに。今は簡易トイレなどで用を足せますが、朝起きたらトイレがまた使えなくなっているんじゃないかと不安でいっぱいです」

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