著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

長老OBの名誉欲発散の場? 向井千秋氏選出も不正横行「評議員選」に生まれたかすかな変化

公開日: 更新日:

「塾員(慶応大卒業生)にとって最も大切なイベントは4年に1回開かれる評議員選」と説明するのは慶応同窓会の中央組織「連合三田会」の役員。評議員会は幼稚舎から大学まで慶応全体の最高意思決定機関だ。評議員になるのは塾員の最高の栄誉。定員約100人のうち30人の「卒業生評議員」を塾員たちの投票で選ぶ。その椅子を巡って毎回、激しい選挙戦が繰り広げられる。他に「教職員評議員」、評議員会が推挙する「推薦評議員」、評議員が選ぶ「塾員評議員」がある。

 次の評議員選は2026年秋。まだ2年半以上も先だが、「自分たちが推す卒業生評議員候補の当選を目指し、すでにバトルが始まっている」と話すのはメーカーの企業内三田会の役員だ。

「多くの三田会は組織の票数だけでは当選はおぼつかない。そこで早くから『次の選挙をよろしく』と別の三田会や得意先の塾員たちに唾をつけておくのです」

 選挙年になると、8月末に住所が判明している塾員約30万人に投票用紙が送られてくる。

「その白票をたくさん集めるのが選挙活動に駆り出された各三田会幹部の役目。僕らの場合は1人5枚がノルマですが、これがけっこうたいへん。塾員たちにはいろいろなところから声がかかるので、事前に工作しておかないと間に合わない」

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