愛するペットのがんに 効能外治療のインターフェロンに託す手も

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 そのキャットは、ネコカリシウイルス感染症とイヌパルボウイルス感染症が適応ですが、ネコ白血病ウイルス感染症、ネコエイズウイルス感染症、ネコ伝染性腹膜炎ウイルス(ネコのコロナウイルス)感染症の治療も認められています。白血病は1週間ごと、エイズとコロナは2週間ごとに注射で投与です。当院では3つすべて持っているネコちゃんでも、発症せずに寿命をまっとうできたケースが決して珍しくありません。

 インターフェロンは哺乳類に備わるタンパク質の一種で、多くの型があり、抗ウイルス作用や細胞増殖抑制作用、免疫調節作用などが知られています。キャットに使われるインターフェロンの型は抗ウイルス作用があるため、感染して発症後の治療のほか、感染しても未発症のキャリアーの抑え込みが期待できます。効能外治療が一部で行われるのはそのためです。ネコの白血病はリンパ節に広がることも多く、この投与でリンパ腫の抑え込みも期待できます。

 ドッグの型からは腫瘍の増殖抑制作用が期待でき、皮膚がんの一つメラノーマなど浸潤性の強いがんには当院でもとても良好な成果が得られていました。たとえば、肛門近くの筋腫で排便が困難になったワンちゃんは、インタードッグで筋腫が萎縮し、排便ができるようになり、日常生活の不都合が解消。老衰で寿命をまっとうできました。

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