裏金事件、旧統一教会…4.28衆院3補選「自民全敗」に現実味 長崎3区と東京15区は“お通夜”状態

公開日: 更新日:

 岸田首相の命運を分ける4月28日投開票の衆院3つの補欠選挙に、永田町関係者の注目が集まっている。派閥裏金事件で内閣支持率が過去最低を更新する中、自民党が「全敗」する可能性が高まっているからだ。

【写真】この記事の関連写真を見る(19枚)

 予定されているのは、谷川弥一前衆院議員が裏金事件で辞職してあいた長崎3区、細田博之前衆院議長が死去し、空席となった島根1区、東京・江東区長選を巡り公職選挙法違反の罪で起訴された柿沢未途前法務副大臣が議員辞職した東京15区での3選挙だ。

 長崎3区では自民の「不戦敗論」が浮上。区割り変更の「10増10減」に伴い、次期衆院選から長崎県内の選挙区は4から3に減る。現3区の大部分が現4区と合流し「新3区」となる。既に新3区の自民の候補者は決まっているため、補選当選者が次の衆院選で新3区から出馬するのは無理筋。「負けたら恥だから無理に立てなくていい」(地元自民関係者)という声が上がっている。

 保守王国の島根1区では自民が元財務官僚の新人の擁立を決めたが、苦戦必至だ。

「目下、盛山文科相と旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の関連団体との接点が明らかになり、国会は大炎上。下火だった教団問題が再燃しています。前職の細田さんは教団との接点をロクに説明せず、猛批判を浴びた。『政治とカネ』でも、細田さんは巨額の裏金をつくっていた安倍派の会長を務め、実態を知り得る立場にいた。2つの不祥事が直撃し、自民は大逆風です」(官邸事情通)

 対立候補も強敵だ。立憲民主党公認の亀井亜紀子元衆院議員は、父に亀井久興元国土庁長官を持ち、知名度は抜群。共産党も新人擁立を決めたため、野党票が割れる可能性もあるが、自民は盤石とは言えない。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い