問われる“石破語法”の実効性…総裁選で言及「保険証廃止見直し」「マイナ併用」忘るべからず

公開日: 更新日:

 解散ニュースにかき消されている感があるが、総裁選の期間だけ聞こえの良いことを吹聴するなんて許されるはずがない。まして、新首相と女房役の官房長官が「見直し論」に口をそろえているのだから、なおさらだ。

■威勢のよさはどこへやら

「『石破語法』とでも言いましょうか、原則論は言うが、中身はなく、時に世論に迎合するが、批判は意に介さない。裏金議員の公認や金融所得課税をめぐっても、最初は威勢が良かったものの、どんどん後退。今まで『党内野党』として、とがった発言をしてきたけれども、首相の立場ではそうはいきません。これまでの『石破語法』の具体的な実効性が問われるわけです。見ものですね」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 自民党が下野していた2011年8月の本会議で石破新首相は、民主党政権の公約をコキ下ろし、「難しくてできないのではなく、そもそも、できもしないことを約束したことが問題なのである」と一刀両断していた。

 保険証廃止の見直しに言及したからには、きちんと実行するのが筋だ。まさか「できもしない約束」をしたのではあるまい。

  ◇  ◇  ◇

●関連記事【もっと読む】『河野デジタル大臣の“孤立化”が急加速…自民総裁選ライバルが「保険証廃止見直し」次々言及』では、自民党総裁選での石破氏、林氏の主張を振り返る。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    「備蓄米ブーム」が完全終了…“進次郎効果”も消滅で、店頭では大量の在庫のお寒い現状

  2. 2

    参政党トンデモ言説「行き過ぎた男女共同参画」はやはり非科学的 専業主婦は「むしろ少子化を加速させる」と識者バッサリ

  3. 3

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 4

    東京・荒川河川敷で天然ウナギがまさかの“爆釣”! 気になるそのお味は…?

  5. 5

    参政党さや候補のホストクラブ投票キャンペーンは、法律的に公選法違反になるのか

  1. 6

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  2. 7

    「イネカメムシ」大量発生のナゼ…絶滅寸前から一転、今年も増加傾向でコメの安定生産に黄信号

  3. 8

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  4. 9

    コメどころに異変! 記録的猛暑&少雨で「令和の大凶作」シグナルが相次ぎ点灯

  5. 10

    「関東大震災」「阪神大震災」「東日本大震災」発生時のジンクスにネットがザワめく複雑理由

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」