「取り調べ拒否」Tシャツは危険物? 弁護士が大阪府警の対応に抗した深いワケ

公開日: 更新日:

「大阪府警には抗議し、Tシャツの返還と着用を認めるように求めています。ですが、今のところしかるべき回答は得られていません。本件のようなことがまかり通れば、今後もさまざまな法律が過大解釈される恐れもあります。真に罪を犯したのであれば、償わなければいけませんが、密室での取り調べでは事実が歪められ、量刑に関わる“量的冤罪”を生む可能性もあります」(松本弁護士)

 松本弁護士は今回の件は「黙秘権」「表現の自由」の侵害に当たると主張しているが、これに対し大阪府警は、「Tシャツが他の留置人の目に触れることで心理的な影響を与え規律や秩序を害する恐れがあると判断しました。本人にも説明をした上で適切な処置をしました」と回答した。

 松本弁護士が憤る。

「憲法上認められた黙秘権にも絡む表現物を規制するには現実的、具体的な“危険”が必要です。今後も着用を認めてもらうように抗議していきます」

 先進諸国に比べ、日本ではいまだ取り調べの可視化は進んでいない。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは