ペットの「かかりつけ医」は企業体と町医者でそれぞれ長所と短所がある

公開日: 更新日:

 スタッフにも時間をやりくりしてもらって出勤してもらっているため、コミュニケーションが取れていないワンちゃんまで対応できないので、お断りしました。

 その方のかかりつけがどこか分かりませんが。最近の動物病院は個人で開業するケースが減り、新規開業はほとんどが企業体か、その分院。あるいは個人の動物病院が企業体の傘下になったり、売却したりするケースです。動物病院でも後継者不足は切実で、コンサル会社が仲介して売却されることが珍しくありません。

 企業体は、運営が企業ですから、治療を含めて合理的です。たとえば獣医師を含むスタッフはシフトで管理し、治療指針も統一。全員が同じ診療マニュアルに基づいて診察するため、常に同じ獣医師が診察するとは限りません。シフト次第ですが、営業日を年中無休にしていたりするので、サービス業はじめ仕事の時間が不規則な方には企業体の営業スタイルはメリットでしょう。ただ、画一的な診察なのでドライで、費用面はじめ融通は利きにくい。

 では、私のような町医者はどうか。休診日があり、夜中の診療はしていません。あくまでも診察時間に受診していただくスタイルです。時間の制約がある飼い主さんには厳しいかもしれませんが、メリットは同じ獣医師が一貫して診察してくれるので、信頼関係を構築しやすい。もうひとつは、休診日の融通や治療と費用のバランスです。この点については、かかりつけの関係ができていれば、かなり相談に乗ってくれるはずです。

 この正月休みの休診対応で困った飼い主さんはこのような視点でかかりつけの動物病院を探すのもひとつの方法です。

(カーター動物病院・片岡重明院長)

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」