江戸時代に誕生した「くず餅」は健康食品の元祖だった 1805年創業の船橋屋に聞いた

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 元祖「くず餅」として有名な船橋屋は文化2(1805)年から続く老舗和菓子店。文豪、芥川龍之介や吉川英治もしばしば足を運んだという。

 実はこのくず餅、関東流と関西流の2種類があることをご存じだろうか。

「関西流の葛(くず)餅は葛の根から精製される『本葛粉』を主原料としています。本葛粉を水で溶かし、透明感のあるとろりとした状態になるまで火にかけて練り上げ作っています。透明感があり、みずみずしくてつるりとした食感が特徴です。一方、関東流のくず餅は小麦粉からグルテンを取り除き、乳酸発酵させた『小麦でんぷん』を主原料としています。これを水洗いして発酵臭や酸味を取り除き、お湯と混ぜそれを蒸しあげて作っているのです。乳白色で、ぷるんとはじけるような歯切れの良さが魅力です。船橋屋は創業以来、関東流のくず餅を看板商品としています」(船橋屋の担当者)

 このくず餅を食べるとお腹の調子が良くなるという。船橋屋のくず餅は製造に450日かけた乳酸発酵が特徴。発酵過程で発見された乳酸菌を「くず餅乳酸菌」として商標登録している。また、くず餅乳酸菌サプリメントを定期的に摂取するモニタリングを行ったところ、摂取前より悪玉菌が減少する結果に至ったという。元祖くず餅は和菓子唯一の発酵食品。グルテンを取り除いていることから、カロリーが控えめで体に優しいお菓子なのだ。

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