石破政権「高額療養費」引き上げ非情強行に国民激怒…「再検討」の不透明感に患者不安は増すばかり

公開日: 更新日:

 なぜ英断しないのか。がん・難病患者らに負担増を強いる「高額療養費制度」の見直しに、石破政権が前のめりだ。患者団体や立憲民主党をはじめとする野党から「凍結」を求められているが、今年8月からの引き上げを強行。一部譲歩したものの、引き上げの既定路線は譲らない。最終的にどれだけの負担増が待ち受けているのか、ますます分からなくなってきた。

  ◇  ◇  ◇

「命に関わる制度であるからこそ、この持続可能性を維持していかねばならない」

 3日の衆院予算委員会で、療養費制度の見直し凍結を改めて訴えた立憲の早稲田夕季議員に対し、石破首相は今国会で多用してきた常套句を並べた。難病などによって収入減を余儀なくされる患者にさらなる負担を押し付けておいて、「制度維持」とは論理がハチャメチャ。「命に関わるから」こそ立ち止まるべきなのだ。

 度重なる凍結要求に重い腰を上げたかと思いきや、石破首相が先月28日の予算委で打ち出したのは問題先送りの弥縫策。当初、今年から再来年にかけて3段階で負担上限を引き上げる計画だったが、今年8月の引き上げは予定通り実施したうえで、来年以降について「再検討する」と表明した。

 強硬姿勢を貫く石破政権に世論もカンカンだ。JNNの最新世論調査(1、2日実施)で、引き上げ方針に「納得できない」が56%にも上った。

 事実上、来年以降の引き上げを白紙に戻したのだから、いっそのこと今年から「凍結」すればいいのに、なぜかたくなに引き上げにこだわるのか。ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。

「石破政権は決して盤石とは言えません。少数政党だから予算折衝では野党の顔色をうかがいつつ官僚にも支えてもらわなければならない。政権基盤の弱さゆえ、引き上げを計画している厚労省や財務省を敵に回すことは避けたい。一方、見直しは命に関わる問題だから、『石破らしさ』に直結してしまう。見直し内容を修正して石破カラーを出したいが、官僚とも折り合いたい。そこで出したのが、折衷案の『再検討』なのでしょう」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    税収が前年度比「9兆円増」の異様とカラクリ…恩恵なく生活が苦しい庶民から飛び交う怨嗟の声

  2. 2

    スマホ注文の「モバイルオーダー」はなぜ普及しないのか…マックやスタバでレジに行列ができる理由

  3. 3

    高市首相が今上陛下を「こんじょうへいか」と呼んだのは「不敬」なのか?

  4. 4

    「コンサル」名乗るシニアは「ほぼ無職」 それでも「自分は現役ホワイトカラー」の仮面を外せないオジさんたちの終わりなき戦い

  5. 5

    日本の女性差別を国連も憂慮…高市首相は女性のはずなのに、なぜ女性・女系天皇に反対なのか

  1. 6

    意外と批判は少数?「めちゃウザい」「お前イエローや!」本田圭佑の“言いたい放題W杯解説”はなぜウケた?

  2. 7

    小室圭氏実家はポリスボックスで過去に物議…旧宮家の養子案「皇族になれる資格を持つ人間」が増えたら危惧されること

  3. 8

    オランダ訪問の晩餐会での天皇のスピーチと雅子皇后…"旧宮家"に求められる「皇室外交」と担い手の難しさ

  4. 9

    なぜ女性天皇はダメなのか?旧宮家の養子案そのものが、女性・女系天皇を阻止するために生まれたものだ

  5. 10

    高市首相の“悲願”消費税減税「2年限定」の落とし穴 2029年は増税ショックと物価高のWパンチが庶民生活を襲う

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK3年連続赤字で番組制作費82億円カット…タモリもダーウィンも華大も豊臣もピンチ!

  2. 2

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  3. 3

    289億円負債で経営破綻した絆ホールディングスと政界の“不可解なキズナ”を福祉関係者が注視

  4. 4

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  5. 5

    日テレが「news LOG」和久田麻由子を全面バックアップできない切実事情…佐藤栞里や有働由美子との決定差

  1. 6

    「愛子天皇」潰しが国会の最優先法案? 麻生副総裁の野望に振り回される皇室と国民生活

  2. 7

    本田圭佑がサッカーW杯解説で「独り勝ち」 テレビ&CM争奪戦ボッ発で“ワリを食った”あの人

  3. 8

    高市首相の「反社会性パーソナリティー」を精神科医が懸念…海外メディアもG7での“虚勢”をさらし上げ

  4. 9

    元ボクシング世界王者・薬師寺保栄が妻に無断でレースQの愛人を「養女」に…妻が明かした苦しい胸中

  5. 10

    ソフトバンク中村晃が現役引退へ…当面の仕事は「幼稚な二軍選手」の根性叩き直し