著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

慶応幼稚舎のようなユニーク人材輩出を目指しながら早実初等部が“偏差値重視”に向かった理由

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早実初等部vs慶応幼稚舎(3)

子どもの感性を重視する慶応幼稚舎に比べ、早稲田実業初等部の入試は知能テストに近い」と話すのは幼児教室経営者。幼稚舎の入試は運動、行動観察、絵画・制作の3つ。早実初等部でも類似した試験が行われているが、そこにペーパーテストが加わる。入試に臨む5~6歳の児童にとってはかなり難易度が高い。

「数の問題は代数的な感覚が要求され、図形の問題は空間認識が不可欠。早くから訓練しておかなければ、歯が立たない」

 他には物語を聞いて質問に対する答えを記入する短期記憶テストも。幼児教室経営者は少なくとも年中に上がるあたりから受験準備を始めないと間に合わないと話す。

「繰り返し問題を解いて慣れていく。これを入試がある年長の11月まで1年半、続けるのが合格への近道。ただ、こうしたやり方が子どもの成長にプラスなのか、疑問を持たざるをえない。伸び伸び育てたいのなら、早実を目指すよりも幼稚舎のほうが向いている」

 ペーパーテストがなければ、すこやかに育つと考えるのは短絡すぎる気もするが、幼稚舎の場合、準備を始める時期は遅くても構わないという。幼稚舎のホームページには「志願者のありのままの姿を見るものですから、入学試験のために特別な準備は必要ありません」と書いてある。

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