“陸の孤島”大阪万博に募る深刻な医療不安…吉村府知事「来場100万人突破」に大ハシャギも問題続出

公開日: 更新日:

万博来場者の約6割が60代以上

 プライバシーへの配慮は当然としても、「適切な対応でした」だけでは来場者の不安は尽きない。ただでさえ、東京ドーム33個分に及ぶ会場内には日差しを遮るものがほとんどなく、夏本番は熱中症患者の続出が懸念される状況だ。

 協会は会場内に3カ所の診療所と5カ所の応急手当所を設置。2005年の愛知万博をベースに医療体制を組んだが、気温ひとつとっても当時とは状況がまったく違う。

 05年の名古屋市内の平均最高気温は7月が31.3度、8月が33.4度、9月が30.2度。一方、昨年の大阪市内は7月33.5度、8月35.4度、9月33.0度。愛知博に比べ、今回は暑さが格段に厳しいと予想される。

 スマートフォンの位置情報を分析する会社「クロスロケーションズ」(東京)の調査によると、大阪万博の来場者は60代以上が約6割にも上る。高齢者が多い一方、会場は近隣の救急病院まで車で約15分かかる“陸の孤島”。もしもの時、本当に大丈夫なのか。

  ◇  ◇  ◇

 夢洲はかねて地震や大雨など災害への脆弱性が指摘され、各国の要人が集まるためテロの標的にもなりかねない。緊急時に人々が混乱に陥り「群衆雪崩」発生のリスクもあるという。●関連記事【もっと読む】『大阪万博会場は緊急避難時にパニック必至! 致命的デザイン欠陥で露呈した危機管理の脆弱さ』で詳報している。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ